昨日、シグマから新しいフルサイズ大口径ズームレンズ「28-70mm F2.8 DG DN」が発表されました。LマウントとEマウント用が用意されており、3月12日に発売となります。
先だって2018年に、タムロンから発売された同タイプのレンズが非常に好評でバカ売れしたことを受け、シグマも開発したと思われます。今年中に発表されると睨んでいるα7Ⅲの後継機を購入し、同時にタムロンの大口径ズームレンズをと算段していた私にとって、このシグマの新レンズは興味津々。早速、いろいろと調べてみました。今回は、同社から出ている上位機種となる24-70mm F2.8 DG DN | Art(以下Art)や、タムロンのレンズ(以下A036)との違いを見てみたいと思います。
Artレンズに匹敵する性能で、軽量化
Artの光学性能をベースに設計されており、Artに匹敵する高い描写力をそのままに、広角側を28mmにすることで、小型軽量化を実現。コーティングは、スーパーマルチレイヤーコート、ナノポーラスコーティング、撥水防汚コートとArtと同じコーティングがなされています。
スイッチ部はArtについているAFロックボタンとズームロックスイッチを省いてフォーカスモード切り替えスイッチのみに。また防塵防滴機構についてはArtより簡易的なものになっているようです。
同タイプレンズとの比較
その他の違いについては、おおまかに表にまとめてみました。
製品名 | 28-70mm F2.8 DGDN | 24-70mm F2.8 DGDN | 28-75mm f2.8 (A036) |
レンズ構成枚数 | 12群16枚 | 15群19枚 | 12群15枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚円形絞り | 11枚円形絞り | 9枚円形絞り |
最小絞り | F22 | F22 | F22 |
最短撮影距離 | 19〜38cm | 18〜38cm | 19〜39cm |
最大撮影倍率 | 1:3.3(w)/1:4.6(T) | 1:2.9(w)/1:4.5(T) | 1:2.9(w)/1:4(T) |
フィルターサイズ | 67mm | 82mm | 67mm |
最大径×長さ | 72.2×103.5mm | 87.8×124.9mm | 73×117.8mm |
質量 | 470g | 830g | 550g |
価格 | ¥110,000
(希望小売価格) |
¥116,100
(実売価格) |
¥83,000
(実売価格) |
まとめ
上の表からもわかるように競合レンズとなるA036と比べ、テレ側に5mm短く設計することでひと回り小型・軽量化されています。この点は後出しジャンケンの強みが出ていると思います。しかし一方でタムロンはフィルター径を同じにした広角・望遠の同小型大口径ズームシリーズがすでに発売されており、レンズシステムが完成している強みもあります。価格もこなれてきているという先出しの強みもあります。
こうなると実売価格がいくらになるのか、Artレンズに匹敵する描写力がA036と比べてどうなのかが、このレンズの鍵になりそうです。
コメント