昨日の記事では、オススメ機種としてα6400を紹介しました。このクラスでは最高峰の性能を持ちながらも、ハンドリングもお値段も軽快で、私も欲しいカメラです。そんなすばらしいカメラを世に送り出したばかりのSONYは、なんと今から2ヶ月ほど前、畳み掛けるようにα6400の上位機の位置づけにあたるα6600と下位機の位置づけになるα6100が発表しました。
α6100が先行して10月25日に、α6600は11月1日に発売予定ということで、これからソニーのAPS-Cセンサーサイズカメラの購入を検討する場合は、この新三兄弟からそれぞれのニーズによって選ぶようになります。となれば、当然みんなが思うはずです。
「何がちがうの?」
今回はこの3機種の中から最適なカメラをチョイスするために、それぞれの性能の比較をまとめてみました。尚、もうすぐ発売の2機種とも、ベースにα6400がありますので、α6400のことを詳しく知らない方は、先にコチラから昨日の記事をご覧いただくとより深く理解していただけると思います。
共通の機能・システム
まずは撮影に関する大まかな共通性能を見ていきます。
AF性能
- リアルタイム瞳AF(静止画)=人(一部の動物)の瞳にピントを合わせ続ける
- およびリアルタイムトラッキング=被写体をピントが自動的においかける
- AF速度0.02秒
- 測距点数=425点(位相差検出方式)/425点(コントラスト検出方式)
- 検出輝度範囲=-2〜20
このAF機能によって、予測不能な動きをする子供や動物、またスポーツの撮影にも正確にピントを合わせ続けることができます。AF性能に差がないことで俄然α6100にも魅力が出てきます。
センサーとエンジン
- 有効画素数2420万画素のイメージセンサー
- 画像処理エンジン「BIONZ X」
このクラスではこのくらいの画素数で十分だと思います。3機種ともセンサーとエンジンが同じということから、画質はほぼ同等のものと言えるでしょう。
シャッタースピード・連写
- 30秒〜1/4000秒
- 11コマ/秒
1/4000秒までだと、屋外で明るいレンズを使った時に難しい面もありますが、このクラスのカメラはおそらくほぼこの性能となっています。毎秒11コマも撮れると後が大変ですね。笑
背面液晶の可動
・上約180°、下約74°のチルト式液晶
上面への可動域が180°と広くセルフィー撮影が可能。動画撮影される方や旅先でも便利な機能ですね。
こうして共通項を見ると、日中の屋外のような十分な光量が得られるシーンでは、3機種とも性能がほぼ同じで撮れる写真や画質には変わりがないと言えます。
違いの比較
それでは、次はどこが違うかパッと見てわかるように違いを表にしました。
赤文字になっている所は他に比べて優位な点で、逆に劣位な点を青文字にしています。
製品名 | α6600 | α6400 | α6100 |
価格 | 16万円前後 | 11万円前後 | 9万円前後 |
最高感度 | ISO 102400 | ISO 51200 | |
動画時のリアルタイム瞳AF | ○ | × | |
ファインダー解像度 | 259万ドットEVF | 144万ドットEVF | |
ファインダーのフレームレート | STD 60fps / HI 120fps | 120fpsの非対応 | |
撮影可能枚数
ファインダー/モニター |
720枚/810枚 | 360枚/410枚 | 380枚/420枚 |
連続動画撮影時 | 約250分 | 約120分 | |
ヘッドホン端子 | あり | なし | |
ボディ内手ぶれ補正 | 5軸手ブレ補正 5.0段分 | なし | |
内臓フラッシュ | なし | ○ | |
防塵防滴使用 | ○ | × | |
ボディ材質 | マグネシウム合金 | マグネシウム合金
高剛性プラ |
高剛性プラ |
重さ(ボディのみ) | 418.0 | 359.0 | 352,0 |
こうしてみると、撮影をサポートする機能に少しずつ差があるのがわかります。α6100は最高感度が一段分低く、またファインダーが廉価版に、またボディ全面が高剛性プラスチックで防塵防滴でもないので、シビアな環境での撮影には向いていません。α6600は、ボディに手ブレ補正が内臓され、さらにバッテリー容量が大きくなっていて、他の2機種よりもさらに使い勝手は上がっています。また動画撮影時のリアルタイム瞳AFやヘッドホン端子の搭載で、より動画撮影に強くなっています。しかし、α6600のみストロボが内臓されていない点は要チェックです。
グリップの比較
個人的には、このグリップの差は結構大きいと思っています。
そもそもAPS-C機はボディ自体がどれもコンパクトな設計ですので、男性は特に指が余るのでどうしても持ちにくいという印象がありますが、α6600は他の2機種に比べてグリップを高く設計してありますので、この問題が少なからず軽減されています。特に大きなレンズをつけた場合ですと、この差はますます大きく感じられると思います。
結論:どれがベストチョイス?
今日紹介した主な性能の比較から、α6400を基準にして結論をいうと、
- 一段分の最高感度
- ファインダーの見え方
- 多少のボディ剛性
この3つに2万円かけなくても良いと思う方はα6100がベストチョイス。
- バッテリー容量が2倍
- ボディ内手ブレ補正内臓
- 動画撮影時のリアルタイム瞳AFとヘッドホン端子
- ボディ剛性
- グリップの改良
を5万円かけても欲しいと思う方はα6600がベストとなるでしょう。
こうみると、私個人としてはα6400が改めてちょうど良いと感じる一方で、使用感においてα6600も捨てがたいなと感じます。とはいえ、センサーと画像処理エンジンが同じですから撮れる写真の画質はほぼ変わらないので、どれを買っても損はないと思います。
購入を検討されている方の良いパートナーを見つける参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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